<反抗期なんて怖くない>

<反抗期なんて怖くない>

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反抗期は自律のための儀式

「さあ?どうでしょう?順調に反抗していますか?
反抗期は、親と子の別れ、自立のための儀式。
『さあ、どっからでもかかってこい!』
喜怒哀楽を思う存分、分かち合いましょう! 」

これは、私が反抗期の子供を抱えて相談に来られるお母さんに
お伝えするメッセージです。

子供が反抗期になりますと、
非行に走りはしないか、 暴力をふるわれたりはしないかと
びくびくしたり、怖がったりするお母さんがおられますが、
自分の産んだ子を怖がっていたのではどうしようもありません。
ですから、反抗期に大切なことは、子供に負けないということ。
そして、どれだけぶつかり合うかということです。

私は、反抗期というのは嵐の晩、一艘の船に親子に迎えあわせに
乗っているようなものだと思うのです。
どうせ揺れるのなら大きく揺れ動けばいいのです。
イヤッというほど葛藤が多ければ多いほど、
子供はスッと自立するものです。

反抗期は親子の存在をこれでもかこれでもかと
確かめ合う時期ではないでしょうか。
過ぎてしまえば寂しすぎるほどで、家族にとっては、
一番にぎやかな時期といえるでしょう。

ところが今のお母さんは、子供と真正面から向き合っていないケースが
多いのではないでしょうか。
それは本をただせば子育てに自信がないからだと思います。
その原因はいろいろあるでしょうけれど、
一つにはいじめや自殺、ひきこもりといったマスコミから流される情報に振り回されて、
親が不安をかき立てられて、
それが自信のなさにつながっているように思います。
何から手を付けていいのかわからず心配性になっているのでしょう。
案外、仕事が忙しいからと逃げているケースも多く見受けられます。
つまり、子供の心が見えないのではなくて、
見える位置に立とうとしていないということです。

親が子育ての上でできることは何かといえば、
「待つ」「見守る」「じゃまをしない」ということです。
そして、子供が育つ上で大切なことは、
「食べる」「寝る」「遊ぶ」の三つです。
このそれぞれの三つのリズムを周りに振り回されることなく
親と子できっちりと守ることができれば、子供は健やかに育ってくれます。

これは動物の子育てに学ぶところが多いのですが、
当たり前のリズムを守ることが子育ての基本で、
人間の場合には、これに学びが入るわけです。
ところがこの学びが問題で、今のお母さんは学力ばかりに気を取られて、
リズムを崩してしまうことが多いように思います。
成績が良いからといって心に問題がないとは限りません。
子供には子供らしい環境、時間を整えてあげることが大切ではないでしょうか。

ブーメラン!言った言葉、態度は必ず返ってくる

ところで、反抗期は思春期に限ったことではありません。
生まれてから、二、三歳の頃に第一反抗期が始まり、
その後も大なり小なり続くわけですが、
中でも「三つ子の魂百まで」
と言われるように、幼少期思春期を支える土台となります。
また、親が子どもに言った言葉や態度は、必ず反抗期に戻ってきます。

では、生まれてから思春期までの子どもにどのように接すればよいのでしょうか?