| はじめに このエッセイは、江崎和歌がシンガーソングライターになる日までの道のりであり、 何分にもフィクション等もございます。 まずは、このことを本人江崎和歌に詫び、願わくば読者が励まされ、 シンガーソングライター江崎和歌として ライブステージに立つその日を見るまで応援して下さいましたら、ありがとうございます。 江崎和歌 母 江崎喜久枝
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光る個性 静 音楽好きのママは、家中に有線を放きつめ、
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| 山での生活 -序章- 幼少期の子供の三原則 ただひたすら食べて、寝て、遊ぶこと 小学校低学年の頃 都会を離れ、自然を舞台に 一度は親子で生活体験をしてみたい と、そう思っていた折 相模湖の小高い山の斜面に 格好の住まいを見つけた 6、4.5、6畳の3DK 風呂、駐車場、畑つきで 家賃は月三万二千円だった 目前は湖、どこまでも果てしなく続く空 さえぎるものがなく澄み渡った空、 透明な空気、きれいな水・・・ 仕事の都合上、夫を都会に残し 母、子3人の単身赴任だった 母、子3人丘に立ち、バンザイと叫んだ |
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いじめ
涙が青い空にすっかり吸い込まれるのを見届け
共感してあげるだけで楽になる |
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不登校
教室で勉強してる場合じゃない
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モチーフ豊かな生活
取りつかれたように描きつづけ
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山での生活 -終章-
辺りはもうすっかり夕暮れ それでも下りてこようとはしなかった |
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東京の学校
山から戻ってすぐ 「こんなケシゴムがあったらいいなぁ」
ビルを消して、山にする
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あるアンケートより
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授業参観 パート I |
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授業参観 パート II
が、しかし、男の子たちは |
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銀ヤンマピアノ教室
ピアノを習うこと自体には
おピアノの発表会当日
この日の晴れ舞台のために
運動会のハードル競争を思い出す |
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ヒヤシンスピアノ教室
若く、色白、長身
透明なグラス、透き通った氷
自責の念にかられた先生は
習い始めて一年目
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| バンタン芸術学院 ―学校見学― 母と学校見学 体とハートが先歩き 音は後からついてくる
好きになることから
校舎には ウホ、ウホ、ウホ
お若い講師は
茶髪に金髪
止まり木にとまって 砂をけってじゃれあうグループ
陽だまりで
初対面にもかかわらず
それもそのはず、
一言で表現するなら 自由、奔放、いたってのどかでくったくない
母は何かうれしげに
和歌もまた、
あだ名が天然ボケ
黒髪ではあったが
生徒がオタマジャクシなら
白いオタマジャクシに
さあ、オタマジャクシ達よ!
やがて足が出、手が出、シッポがとれ
ホップ、ステップ、ジャンプ
ホップ、ステップ、ドボン
人生何が幸か不幸か解らない
和歌2才の頃
音を捉える
不思議なことに
なぜたろう・・・どうしてだろう・・・
私が探し求めていた 今答えが出た
都会のど真ん中
生徒達の個もまた、
幼少期から カエル交響楽団
幼少期から
忘れもしない
うるさくて、眠れないほど
「あれは何の音?」と尋ねると
懐中電灯を手に
照らし出されたのは
目をこらせば
重みで押しつぶされ 何とも不気味
母は目を細め
テントに戻ると
母は話しはじめた
私が初めて知った
母は楽器作りの名人 いつもの母の言葉遊びが始まった
犬はワンワン
ふくろうはホーホー
すずむしはリンリン
ところがね
のどの下の風船を思いっきり
リズミカルないろんな音色が
いろんなカエルが
殿様ガエルの指揮する
何でも弾くのが好きなヒキガエル
ボーボーとホルンを吹き鳴らすウシガエル
アカガエルの大太鼓 懐かしげに三味線や琴をつまびくムカシガエル
ゆったりと水かきを広げ
入場券は金色の葉っぱ
ピアノの伴奏に合わせ
選ばれしオクターブ7匹のアマガエルは
夜も更けると 突然、シンバルがジャーン!
すると 何もかもが元通り
金色の葉っぱは
コガネガエルは ジャジャジャーン!
ショックのあまり
聴こえてくるのは
耳を澄ませば シンガーソングライター和歌の誕生
はじめオタマジャクシ、
やがてシッポがとれ、丸くなって
母の心臓の鼓動
毎日毎日が楽しくて
「ある日突然、金属音がなりひびき
オギャー
オタマジャクシとカエルは
オタマジャクシにも
オタマジャクシにも
あの胎動を呼び起こす
あの日の鼓動を 和歌生まれてきたことの理由(わけ) 音楽受験
赤点で鍛え上げた
欠点も弱点も個性のうち
1回目がダメなら2回目
7月も真夏の真っ盛り
全国各地から集った
和歌は居並ぶ審査員を前に
水泳の試合の度に
あがることもなく
あの日のあまたのカエルが応援団
「思いっきり喉の風船をふくらませ
何事もインパクト
ふくらんで、ふくらんで
“こんな生物見たことない!”
本校の方針は
思いっきり大声を張りあげ歌った しかもAランク、ヤッター
母に「Aランク合格したよ!」と
ルーズソックス脱いでスニーカー
入学式
桜吹くキャンパスは
春のステージは
カイル、ゲェール、ギェール、ゲェーロ
ギャル、ギャル、コギャル
在校生のライブでスタート
希望に燃えた生徒達に
早くも競争意識が芽生えたのか 幾つもの登校日、初日の表情があったが
獲物をねらって
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どこにあっても作詞・何作曲。
『都会のいい朝、いいひととき』
自然が呼んでいる
ホーホケキョ・ケキョ・ケキョ
小鳥のさえずり
小川のせせらぎ
隣は何をする人ぞ
雨のトレモロ
オーボエの鳴る丘
カラカラ廻るは風車
と、突然ザーザーと滝の音
はて、どこかしら?意味シン
おまけに誤字・脱字。
ついついチェック
どこまでが作詞で現実か?
区別がつかず
音楽を志す人間に
悪い人はいないはず
はて?意味ナシ
悪い人がいるのだろうか?
売れない作家しかり、
部屋に取り散らかした作詞
見てもイケナイ、さわってもイケナイ。
脇を通りすがっただけで
「見たなぁ~!」
ある日、ただならないメモ
こんな家、出てってヤル!
他人行儀で、イヤラシイ!
家ではない!
箱だ!
中身がカラッポの箱だ!
さあ、こんな所にいるのはよそう。
小屋に行こう!オケに行こう!
何? 箱だって! 小屋だって! 桶だって!
即、携帯にTEL
和歌「なあに?」
私 「今、箱根?」
和歌「小屋だよ!」
私 「どこの山小屋?」
和歌「オケだよ!」
私 「桶? 空桶? 風呂桶? 棺桶?・・・」
和歌「どうしてそうなるの!
ライブのオケだよ。
あと3時位で始まるから来てネ!」
オケ、オケ、オッケー、OK。
即、ライブハウス”マンダラ”に
素っ飛んだ。
歌なんて、もうどうでもええ。
生きていて良かった。
会えて良かった。
顔ばかり見ているうちに、
終わってしまった。
深い安堵感で、我が家へ。
ふと見渡せば
100坪あまりの、ただ広いだけの箱。
中はゴチャゴチャ、グチャグチャ。
ワクワク動物ランドのフランケンシュタイン一族。
8匹のネコと2匹のイヌは、
縦横無尽に跳び廻り、
家族のみんなが小さくなって、
他人行儀で家じゃない。
あ!和歌の作詞の謎が解けた。
食べて寝るだけの唯の箱。
犬や猫の小屋。
家中で
態度は、一番デカイが
部屋は、一番狭い三畳間。
取り散らかした楽器
山積みの衣類は、
楽屋さながら。
たった一畳のスペースが
創作の場。
駄作の連続
クズ籠同然。
割れたガラス窓。
ボロボロのボロ家。
貧乏風の吹きさらし。
家中貧乏神が跳び廻る。
朝から晩まで
ビンボー、ビンボー
振り切っても、振り切っても
しがみつかれ
和歌のハングリー精神は、
ストレスにさらされ
こうして育ったのだった。
どこにあっても作詞・何作曲。
『都会のいい朝、いいひととき』
自然が呼んでいる
ホーホケキョ・ケキョ・ケキョ
小鳥のさえずり
小川のせせらぎ
隣は何をする人ぞ
雨のトレモロ
オーボエの鳴る丘
カラカラ廻るは風車
と、突然ザーザーと滝の音
はて、どこかしら?意味シン
おまけに誤字・脱字。
ついついチェック
どこまでが作詞で現実か?
区別がつかず
音楽を志す人間に
悪い人はいないはず
はて?意味ナシ
悪い人がいるのだろうか?
売れない作家しかり、
部屋に取り散らかした作詞
見てもイケナイ、さわってもイケナイ。
脇を通りすがっただけで
「見たなぁ~!」
ある日、ただならないメモ
こんな家、出てってヤル!
他人行儀で、イヤラシイ!
家ではない!
箱だ!
中身がカラッポの箱だ!
さあ、こんな所にいるのはよそう。
小屋に行こう!オケに行こう!
何? 箱だって! 小屋だって! 桶だって!
即、携帯にTEL
和歌「なあに?」
私 「今、箱根?」
和歌「小屋だよ!」
私 「どこの山小屋?」
和歌「オケだよ!」
私 「桶? 空桶? 風呂桶? 棺桶?・・・」
和歌「どうしてそうなるの!
ライブのオケだよ。
あと3時位で始まるから来てネ!」
オケ、オケ、オッケー、OK。
即、ライブハウス”マンダラ”に
素っ飛んだ。
歌なんて、もうどうでもええ。
生きていて良かった。
会えて良かった。
顔ばかり見ているうちに、
終わってしまった。
深い安堵感で、我が家へ。
ふと見渡せば
100坪あまりの、ただ広いだけの箱。
中はゴチャゴチャ、グチャグチャ。
ワクワク動物ランドのフランケンシュタイン一族。
8匹のネコと2匹のイヌは、
縦横無尽に跳び廻り、
家族のみんなが小さくなって、
他人行儀で家じゃない。
あ!和歌の作詞の謎が解けた。
食べて寝るだけの唯の箱。
犬や猫の小屋。
家中で
態度は、一番デカイが
部屋は、一番狭い三畳間。
取り散らかした楽器
山積みの衣類は、
楽屋さながら。
たった一畳のスペースが
創作の場。
駄作の連続
クズ籠同然。
割れたガラス窓。
ボロボロのボロ家。
貧乏風の吹きさらし。
家中貧乏神が跳び廻る。
朝から晩まで
ビンボー、ビンボー
振り切っても、振り切っても
しがみつかれ
|
<はじめて招待されたライブ>
はじめて招待されたライブは 感無量。
音楽を志す
終始ニコヤカに、
一瞬静まり返った場内。
会場の片隅に
予想だにしない、場違いの
おかしさを
それにつられ
このままでは
さて自己紹介。
「私は自然が好き」
「それにゴミだらけ!」
予想だにしないヤジの連続
笑いはイントロ、
いつしか観客は、
どこに在っても自然体
と、思っていたら、
どうやら、ブラックジョークが
<ある日のライブコンサート>
また聞きたいと思っていた折、
和歌 「皆さん、ようこそ
小首をかしげると、ハテナ?
『”ワカ”ハテナ? ”わ・か”ハテナ?
「オトボケですか?」
しきりにヤジが飛び交う中、
私はそっと耳打ち
消えかかったライトが
誰も頼まないのにカーテンコール。
人生前半、ネイチャア
そんな和歌に、 講師の一言評価しかり。
「人前であることもなく 6才初めての学芸会を思い出す。
畑に立つ野良着を着た少女は
居並ぶ観客は
生まれたまんま、そのまんま |
|
アーチスト 3つの壁 (音楽の友社より)
① デビューする壁
幼少期から
それを支えつづけた母。
それが |
|
ダイナミックな企画 .... がしかし
海外旅行が初めてならば、
仲間は、気が気でならず、
うわさをすれば
その身なりに、
でっかいギターを肩に、
おまけに、つま先立ってぎこちない。
足がすくわれるとは、
夢に見た、空飛ぶ大きな鳥。
着席するなり
乗るのが初めてなら
年齢は20才ではあるが、
こんな子ではあったが、
それは
空飛ぶ大きな鳥は、
ホテルに無事到着。
ホッと胸をなで下ろすも束の間、
山中、月明かりで歩ける子が、
突然音楽が鳴り出し
第1回目は、一晩中、
おまけに不慣れなルームキー、
ようやくホテル生活にも慣れた頃、
1回目 ストリートミュージシャンを
2回目 勇気を出して
3回目 今度こそはと
アメリカ音楽の
焦りと不安をかき消すかのように、
象の前に立ったアリ、
一人の人間も、
あっという間に 希有なる子が、希有な体験を!
それは
全米、テレビニュースに釘づけ。l
事件の全容を伝えると、
仲間はあきれ果て、
上空はヘリコプターの爆音。
--- 何と おおらかな図太い神経 ---
がしかし、節約?ケチ?
1度目は「カブトムシ、元気?」でガチャン
ボクだって・・・・私だって・・・・と
さあ、日本に帰ろうと・・・
全員がガク然とする中、
「よっしゃあ、私しゃあもうふっ切れたよ!
ケチだとばかり思っていた
今にも戦争が!
男女7人が、積み重なるように、
ドタン場に立たされると
全員意気消沈。
ほほ笑みすら浮かべ、
おまけに、かいがいしく働き出したから
胃袋から、たっぷりと慰めてあげるとばかりに、
おまけにきっぷが良くなり、
そんな江崎に、
人生の悲哀をユーモアに変えた
人生と言うほど長くはなく
やっと日本に帰れる日が・・・! 今、再び仲間に不安感が・・・
そんな中、
Time is more than maby.
その姿を見て、
がしかし
そこが |
|
卒業を控え
湧き上がる若者達のエネルギー
内外共に
母はいかなる時もどんな場も
景気が回復すれば
人の子への熱い関わり
校門を一歩出れば
ふりふりふるる アレンジ 茂村 泰彦
|
|
学校という名のつく
これまでとはうって変わって 赤点もなければ留年もない
自分のやりたいことを思いっきりヤレ!
師に感謝
式場はなかの ZEROホール
ケチの権化の母は
嬉しげに目を細め
待てど暮らせど
卒業式も間近にせまり
待ってましたとばかりに
「これでどう?」
それにひきかえ母は
〔卒業式当日〕
やおら起き上がると
卒業式は、晴れ着どころか
2年間、無遅刻、無欠席
それを追ってタクシーに乗り込んだ母
危うくセーフ!
会場はこの日ばかりはと
そんな光景を
おまけに場内は薄暗がり
おもむろに
いかにも自信ありげに
がしかし
会場は暖房がきき過ぎるほど 晴れ着姿の女子生徒の感謝の辞
涙、涙で声にならず
思い出が涙となって シンと静まり返った場内
薄暗がりの会場の片隅で
ウザイ!ダサイ!とばかりに 終始冷めた表情
“卒業”
良くもまあ あんなにパラパラと
今日こそ
ましては晴れ着なんか
ライブ活動はこれからだ!
もしこれが和歌ならば
水泳部活で鍛えたイカリ肩
生徒が生徒なら
2年間育んだ個 日頃、ラフスタイル
思いがけずフィットした師のスーツ姿に
善良にして正直
男子生徒の辞が物語る
学院長が生徒に手向ける
個を引き出そうとすれば
この一言で
卒業式も終了・・・
母はまるで女子生徒さながら
余韻も冷めやらぬ内 |
|
卒業式も終了・・・・・
和歌、卒業式の晴れ着は
在学中はインパクト。
子が子なら
帰宅してみれば
卒業式の
豪華なお品書きにしては
音楽で生きるって 母の心粋がに伝わってきた。
これまでに
忘れもしない
箱の中から出てきたのは、
部屋に流れる聖夜
テーブルの上に並んだごちそう
目を凝らせば
母は一言呟いた「きよしこの夜。
お金をかけない
新年明けましておめでとう。
待ちに待ったお年玉。
兄が「ホレ、ごらん!」
開けまして お芽出とう
--- 卒業祝いの膳 ---
これまでの中では、
しかもテーブルの脇には
母は一言呟いた。
母の願いは”音楽葬”
日毎夜毎
別れの瞬間
起きて半畳
こうして
和歌練習中は
歌ってもいけない
いつしか
遠い昔の子守歌は
ミサ曲に身をゆだね、
和歌オリジナル
眠ったはずなのに、 --- 以心伝心、別れの歓喜 ---
なかなか鳴りやまない
歌うほどに、上手くなり
やがて、母はうっとりと、
良いことをしているのか、
母がたった1つ望んだ
ケチな母は、
せっかく命かけた葬式ですもの、
葬式にかけるものは、気持ちだけ。
その上、誰も頼まないのに
母の最後の願いには
がしかし 極めつきのケチ!
親が親なら
音楽するなら今がチャンス。
ギター1本、体1つ
音楽こそグルメ。
シンガー・ソング・ライター貧乏
朝から晩まで貧乏貧乏
触らぬ神に祟りなし
遠く静かに見守る師方々・・・・・ |
|||||||||||||||||||||||
ああ、ウゼェーナ~!
ああ、1人暮しがしたい・・・
そのためには、
まず、お金を貯めること。
そして家を出ること。
そのためには、
家出をせねば!
よし、家出をしよう!
床の上のメモ。
作詞かな?
意味不明。
そんな或る日
○○○海岸
持ち物:水着・オニギリ
マンネリズムとさよなら
よし!決行!
走り書きのメモ一行残し、
水着と共に去りぬ。
突然姿を消し、
部屋からいなくなる。
私 「ねぇ、和歌が家出したよ!」
夫 「どうせ、遊んでんだろう!
夏休みだもの、静かでイイジャン!」
さっそく携帯にTEL。
「和歌、今ドーコ?」
「海だよ!」
やっと出たかと思うと、
「うるせぇーなー。
今、忙しいんだよ」で切れた。
以後、いっさい出ず。
一体どこの海に?
何にしに行ったんだろう?
それにしても
突然いなくなるとは?
日を追って苛立ちはつのるばかり。
ヨシ!こうなったら、
残された手段は、
“イヤガラセ・・・”
|
“全国ネットTV捜索願い” |
|
|
[ 尋ね人 ] 江崎和歌
海にいるらしいんです。
[ 特徴 ] 髪をかき分けると、
[ 服装 ] まだらのTシャツ
[ 癖 ] 猫を見かけるとすぐに抱き上げ 賞金10万円也
TV画面に大写しになったところで |
手がかりは、 “ 海 ”
気がかりは、○○○海岸・・・
一体どこの海で、何してるんだろう・・・
心中?がしかし、
泳げばイルカ
潜ればダイバー
水泳選手並
プールと海は大違い。
さすが、潮の流れには勝てず流されて、サメのエサ?
丁度その頃、
台風接近、高波注意報。
波に飲まれ、行方不明・・・?
頭をよぎるのは、
悪いことばかり。
たった1つの手がかり、
砂の上に残された
アクアラングさながら
25cm大女の足跡。
足跡は
高波にさらわれ
一瞬にして
消え失せた。
広大な海を舞台に
沈む夕陽
シンガーソングライター
江崎和歌
渚のシンフォニー
さよならコンサート
ワカ、今ドーコ?
ワカ、今ドーコ?
呼べど叫べど
ザンブ、ザンブと
波打ち際にくり返される
母と子の狂騒曲?
サブン、ザブン、ドドーン
ザンブ、ザンブ、ザザーン
寄 せては返す大波小波。
聞えてくるのは
波の音ばかり。
むなしさだけが
響き渡って止まない。
一体どこで何をしているんだろう!?
|
むなしさだけが、響き渡る。 丁度その頃、
早朝の海いっぱいに響き渡った
焼けつく砂浜
しかも
ザブン ザザーン
「和歌、今ドーコ?」
波打ち際に
探し求めていた足取り。
こんな所で、何をしているんだろう?
昼日中、
真昼の熱気は、どこへやら・・・・・
「ただいま―、ネコちゃん。
そっと寄り添うネコを
「まあ、この子 ネコ背だワ!」
次々に抱き上げては、
逃げまどうネコ達は
こりがほぐれるどころか、 ― つづく ― |
|
(一人暮しをはじめる、はじめの一歩)
3ヶ月もたったある日、
部屋の真ん中に貼り出された
“ツボ押し”
“ツボ押し” まさか風俗では・・・???
「お願い! やめて!」と 泣いてもみた。
「ヤメロ!」と
「知りもしないくせに、
一言叫ぶや否や、
「ひとが必死な思いで ついに、怒り心頭に達したか・・・。
矢継ぎ早にわめき散らし、
除けようとしたその拍子、
よし!こうなったら
冷ややかにのぞき込み、
度重なる手術。
和歌 「また死んでらあ~」
ジャ ジャ ジャーン!
手術の度毎に、 全く効き目無し。 それもそのはず、
早産、出血多量と
大地に産れ落ちた
カラが裂けた!
怒ると恐い。
おまけに幼少期から、
自然の中で、自由奔放。
ある日突然、
炎天下、猛暑の中、
死にもせず、倒れもせず
私には、何一つ出来ないこと。
さて、 それからだ・・・・・・
即電話でコンタクト。
店いっぱいに漂う
店長 「江崎さんですね。」
安堵感も束の間、
サイフを落として良かった。
サイフもあって良かった。
和歌は、 一件落着。
こうして、
二足のワラジを
主人 「こんなこと出来るのは、
しかも人が寝に就く頃、
鼻歌まじりに
いい香りをのせ、
それもそのはず、
帰宅前のフルコース。
まずは、サウナ室の掃除。
備え付けの高級な化粧品。
ゆったりと湯に浸り、
静まり返ったサウナ室。
稼げて、
シャワーを浴び、
ハイ!
帰宅を前に、
仮設ベッドで仮眠をとって、
願ったり叶ったり。
ここにあっても、またしも (ある夏の日の出来事 完) |
――1人暮しをはじめる――
バイトに音楽
生き方・喰い方・稼ぎ方
3足のワラジを器用にはきこなし、
寝る間も惜しんで
お金、金を貯めはじめる。
<1人暮しの鉄則>
1.寂しがらない
2.無駄は省く
3.依って、ボーイフレンドはつくらない
3、4ヶ月もしたある日、
和歌 「お母さん、私、1人暮しをするの!」
保証人になってくれない?!」
言うが早いか、契約書を手に
ハンコを押せ押せと
詰め寄って来た。
2、3日もすると、
荷物をさっさと運び出し、
部屋には本人がおらず、
あるのはゴミばかり。
まさかこのゴミが、TV主演のきっかけになるとは・・?
ゴミの山から出てきた走り書きのメモ。
今の私に
あなた勿体なさすぎる
手の平にのせれば
純粋な恋が・・・
もしや2人暮しでは?
住所を頼りに尋ねてみれば、
同棲相手にしては
なんとも人間離れした
不思議な生き物。
私 「これ、なぁ~に?」
和歌 「チンチラ
一匹2万円もするんだよ。」
月14万円の稼ぎで、
家賃4万円也。調度品もままならない。
“今の私には 勿体なさすぎる”
なるほど、
走り書きのメモのナゾが解けた。
和歌 「可愛いいでしょう・・・?」
なるほど、
立って食べる仕草はリス。
殺風景な部屋で、和歌と食事中。
主食はヒマワリの種。
両手を使っては、ワシづかみ。
口いっぱいにほおばっては、
所かまわず ペッ!
殻を吐き出し、
品格の欠如、マナーゼロ。
満腹になれば、
四っんばになって
ゆっくりとはいずり回る仕草は、
ナマケモノ。
ゴロリと横になれば、
髪結いの亭主さながら
只今失業中。
終日暇を持て余し、
ゲージにチョイト足をひっかけ、
長い手足をダラリとさせ、
ユーラリ ユラ ユラ
お昼寝中のコウモリ。
がしかし、
ひとたび脱走すれば、
部屋中 隅から隅まで走り回る
素早い奴。
油断もスキもない。
1日の殆んどが、
捕われの身、囲われ者。
檻の前を和歌が通りかかれば、
裾をつかみ
チョット姉さん、寄ってシー。
たまさか男関係が来れば、
うす目を開け、品定め。
ヤキモチ焼きの
知りたがり屋のジョージ。
寝ているのか起きているのかわからない。
あてにならない用心棒。
和歌の1日の始まりは、
早朝のジョギング。
培った筋力をベースに、
粗大ゴミの日は、稼ぎ時。
稼ぐ手段は、バイトばかりじゃない。
お金が無くとも、体力さえあれば、
拾うも筋肉、担ぐも筋肉。
筋肉はつき
脂肪は減る。
節約筋を鍛え上げ、
ダイエットの総仕上げ。
その頃より、
大通り沿いにウワサ話が・・・。
「お宅のお嬢さん、
電子レンジを担いで、大通りを走って行った。」
「お宅のお嬢さん、
冷蔵庫を運んでたけど、どちらへ・・・?」
主人 「おい!
和歌が金庫を担いで、走って行ったぞ!
金も無いのに、どうする気だ!」
家主 「金庫を肩に、4階まで一気にかけ上り、
つくや否や床に、
ドカン!」
階下の住人は驚いた。
4階建ての最上階に、
大金持ち(?)の
スーパーウーマンが住みついた。
なんと、金庫はペットの餌入れ・・・。
またある日のこと、
家主 「実は、ベランダで
ハトのヒナが生れて・・・」
そんなある日、いかにも嬉しそうに
和歌 「ねぇ、ヒナが大空へ・・・」
ヒナの巣立ちと同時、
思いがけない
もっと嬉しい話が。
深夜番組「銭形金太郎」
ビンボーさん主演依頼。
優勝すれば、なんと
賞金20万円也。
エレベーター無しの4階。
1LDK。
風呂無し。
エアコン無し。
殺風景な部屋を
TV局が取材。
レポーターは上田氏。
部屋に入るや否や、
目に入った冷蔵庫。
上田 「さて、何が入っているかな?」
開けたとたん、思わず
「グウェ~、くせぇ~!」
絶句状態。
流石紳士、上田氏。
気を取り直し
「コレ!いったい何ですか?」
和歌 「フレンチドレッシング。」
貧乏くさいとは言うけれど、
これまでにあまたの貧乏さん取材。
がしかし、貧乏が
これ程までにくさいとは・・・。
見事、群を抜いて、
なんと賞金20万円獲得。
即興「オレの相方」が、
番組で流れた。
シンガーソングライター和歌。
TV主演のきっかけとなる。
廃品業者さながら、持ち帰った品々。
気がつけばゴミの山。
チリも積もれば金となる。
ゴミの山から発掘したスター
シンガーソングライター貧乏。
今、再びTV主演依頼。
片付けられない症候群。
男の子ならイザ知らず。
うら若き乙女!
オーメズラシ!メズラシ!
散乱し切った部屋。
TV局が取材。
踏み込んではみたものの、
足の踏み場すらない。
こんがらがったコードを
よけて、またいで取材。
知らぬは親ばかり。
いつの間にやら、ウワサ話に花が・・・。
「お宅のお嬢さんが、
あんなテレビに出て・・・
あなた知っているの?」
母は即座に、一言で言い放した。
「なぁ~に、裸になった訳じゃなし、
心を裸にするとは、
何んと勇気があることよ!」
和歌よ、
あんたはえらい!
ここにあってもまたしも
合理的な和歌だった。
(つづく)