和歌、中学生
はじめ子供それから大人
女の子から女の人へ
心と体が同時に目覚め
心と体のアンバランス
生まれたときの身長が50cm
それが今158cm
お母さんより8cmも大きくなった
体重3000gが
?kgになって
泳ぐ、滑る、走る、跳ぶ
お母さんにできないことが
山ほどできて…
それだけでお母さんはもう十分
成績なんてどうでもいい
合唱際でピアノ演奏
水泳大会で代表選手
運動会、文化祭と
行事のたびに
心も体もひと際グンと大きくなって
たずさわる親も教師も
やりがいがありすぎるほど
中学3年間の成長は
めざましかった
人生の春
とっても良いことが起こりそうな
そこに受験が入り込み
とっても悪いことも起こりそう…
成績、異性、将来と
何かと気になる3つ
成績なんて気にならない
出しっぱなしの答案用紙
10点にもう1つ○をつけ
ホレ! これ見ろと言わんばかり
動物なら発情期
植物なら開花期
気になるのは
やっぱり異性
触れてみたい
さわってみたい
動物園のオリの中
発情期のメスゴリラ
HINTS!
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接近しすぎず
離れすぎず
ほどよい距離感
じっくり観察楽しもう
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部屋を閉めきって長電話
目と目があって
キャー ワイワイ
恋愛ゲームはテストと反対
答がわかったらつまんない
三畳間の壁に張りめぐらした
アイドルのポスターを相手に
恋愛ごっこ
恋人は堂本光一
ベッドの両脇に堂本光一
寝れば天井に堂本光一
布団を干そうと布団を剥げば
布団の重さと
愛の重圧に耐えかね
堂本光一がペッチャンコ
愛の営みの場は
たった一畳のベッドの上
熱い視線を全身に浴び
羞恥心で布団の上で身悶え
日ごと夜ごと
熱い愛の語らいが…
和「ただいま!」
堂「君の帰りを待ってたよ!」
和「どうしてそんなに見つめるの?」
堂「初めて見たときから、君が好き!」
和「ねえお願い、私を抱いて!」
と、ポスターに寄りかかれば
画びょうがとれ
突然、堂本光一が
おっかぶさってきた
そんなに強く抱かないで
ねえ、どいてったら、どいて
練習の甲斐あって
恋愛ごっこを卒業
ある日、どうもこうもない
電信柱のようなボーイフレンドを引き連れ
いよいよ生身の人間を…
相手にされなくなった
アイドルのポスターは
メガネをかけ
口ひげを生やし
落書きされ
おまけに
鼻の穴には
画びょうが2つ
元通りのただの紙
女子高生にからかわれ
まあ なんて可哀想、で終わった
お母さんだって
やってるクセに
親の失敗が
何よりのご馳走
保護者会のプリント提出
期日も過ぎて
出し忘れ
プリントがない、ごめんなさい
鼻かんで捨てちゃった
紙飛行機にして飛ばしちゃった
洗濯のし忘れ
靴下をドライヤーで乾かせば
鯉のぼりの吹き流し
焼け焦げ、穴があき
焼き魚の出来上がり
私が悪うございました
下を向いてアッカンべー
何を頼んでも
和「今、勉強中」
母「まあ、期末は楽しみね」
母「ねえ、ちょっと」と声をかければ
和「うるさい! あっちへ行け!」
母「あら、そー」と
ケーキを見せつけ、さっと消える
HINTS!
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何かと先回り
言葉巧みに
投げ返す
楽しいったらありゃしない
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反抗期の総仕上げ
だめと言われるほどに
やりたくなる
時にペットに八つ当たり
ペットは部屋の隅に
ひとかたまり
HINTS!
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あら、そんなに寂しいの
反抗するほどに、されるほどに
嬉しくなる親
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親の一言で浮き沈み
いたって単純 気立てよく
ほめる材料は
部屋中に散らばって
ゴミと一緒
ほめさえすれば上機嫌
朝から晩まで
斜にかまえた
自立と依存の反省ザル
クソババーと怒鳴ってはみたが
ババーのケツは
でっかいクッション
何を言っても響かなかった |